風邪5類化「何の影響もない」は本当か? 厚労省発表をうのみにする大手メディアの罪

普通の風邪をインフルエンザや新型コロナなどと同じ「5類」に格上げする厚労省の政策決定は不可解なことが多い。これまでの説明の問題点とともに、本当のねらいを考察する。
楊井人文 2024.12.30
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厚生労働省が11月、従来、感染症法上の位置付けのなかった「普通の風邪」をインフルエンザやCOVID-19などと同様の「5類」に格上げする決定をしました。メディアはこの方針変更の本質をとらえず、当初から「誤報」を流していました。

最近になってようやく、5類の位置付けに「風邪」が含まれることを認めるようになりましたが、厚労省の説明に基づき「社会生活に何の影響もない」とか「誤解が出回っている」というように、波紋を打ち消すような報道が目立っています。ですが、「風邪5類化」は何のために行うのか、不可解な点が多いのです。本当に、厚労省や大手メディアの言うとおり「影響はない」と言い切れるのでしょうか。

「風邪5類化」方針をいち早く見抜き、発信してきた筆者が、厚労省の方針やメディアの報道のどこに問題があるのか、「本当のねらい」は何なのか、詳しく分析、解説します。

(関連記事)2024年11月30日Yahoo!ニュース配信

***

この後の主な内容です。

  • 「急性呼吸器感染症を5類に変更」は誤報

  • なぜ「誤報」になったのか?

  • 「影響がない」は本当か?ある専門家が示した懸念は…

  • 報道されていない、もう一つの変更点とは。「特定感染症予防指針」とは

  • 厚労省は数々の不可解な説明を行っている。それはどういうことか?

  • 「本当のねらい」は何か。法制度を分析して見えてきたものとは

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