ワクチン被害認定者へお悔やみ状 かつて送付も「今は送っていない」と武見厚労相、その理由は?

かつては予防接種の健康被害認定者に送られていたお悔やみ、お見舞い状。コロナワクチンの認定者には送られていないという。大臣会見を取材し、厚労省の姿勢と思惑を浮き彫りにする。
楊井人文 2024.02.24
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新型コロナワクチン接種による健康被害の認定者が増えています。厚生労働省の公開資料によれば、健康被害の認定件数は6200件を超え、うち死亡事案の認定は463人(2月19日現在)。今なお多くの事案が審査中となっています。

接種による健康被害と認定されると、死亡一時金などが給付される制度ですが、かつては、大臣名でお悔やみやお見舞いの書状が送られていたといいます(写真参照)。

『それでも受けますか?予防接種~知っておきたい副作用と救済のこと』より抜粋。平成5年(1993年)に送付されていたもの

『それでも受けますか?予防接種~知っておきたい副作用と救済のこと』より抜粋。平成5年(1993年)に送付されていたもの

ところが、コロナワクチンの健康被害の認定者に聞いてみると、そういったものは届いていないというのです。

そこで先日、武見敬三厚労大臣の記者会見に出て質問したところ、やはり以前そうした書面を送っていたものの、現在は送っておらず、送る考えもないとの答えでした(記者会見概要参照)。

なぜ、このような質問をしようと考えたのか。その狙いと、大臣答弁の意味について解説し、「なぜ送らなくなったのか」を問い合わせた結果もお伝えします。

武見敬三厚生労働大臣の定例記者会見(2024年2月16日)(<a href="https://youtu.be/oQPJtveDKNA">厚労省YouTube</a>より)

武見敬三厚生労働大臣の定例記者会見(2024年2月16日)(厚労省YouTubeより)

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(この後の主な内容)
・なぜ質問しようと思ったか
・大臣答弁にみる犠牲者への向き合い方
・浮き彫りになった「印象操作」
・「科学」以前に問われるべきこと
・厚生労働大臣記者会見 文字起こし

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続きは、11119文字あります。
  • なぜ質問しようと思ったのか
  • 大臣答弁にみる犠牲者への向き合い方
  • 浮き彫りになった「印象操作」
  • 「科学」以前に問われるべきこと
  • 厚生労働大臣記者会見 文字起こし(2月16日午前)

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